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医療事故

医師の詭弁や嘘と戦うこと

齋藤 健太郎
弁護士
齋藤 健太郎

《医師が詭弁や嘘をつくということはあるのか?》

いつも社会のために医療に邁進している医師は,医療においては尊敬すべき存在として扱われることが多いといえます。実際に,素晴らしい医師が多数存在することも間違いありません。
しかし,医師であっても,一人の人間であり,自分が過ちを犯してしまった場合に,それを素直に認めて,謝罪するということができるとは限りません。誰しもが,問題がなかったことにしたいという気持ちや,被害者や遺族に気がつかれないようにしたいという気持ちが出るのは当然であり,医師であっても例外ではありません。
また,交通事故や労災事故などで意見書を作成する医師らの中には,保険会社の依頼のみを受けている医師らがおり,これは一つの商売ともいえるもので,それらの医師は最初から結論を決めて意見書を作成しているとしか思えない場合があります。

《どうやって詭弁や嘘と戦うか?》

このような医師の詭弁や嘘に対しても,十分に戦うことはできます。
そのためには,正確な医療知識と文献の読み込みが欠かせません。基本的な理解から問題点を指摘することでその問題性を明らかにすることができます。
また,英語文献については原著にあたって理解することも不可欠です。というのも,提出された英語文献は,内容をよく読むとこちらに有利な内容であったり,そもそも医師の見解を裏付けない場合も多いからです。
さらに,協力医や意見書作成医師の協力を得ることも不可欠です。やはり,文献だけではわからないことも多く,専門医の経験に基づくアドバイスによって初めて医師らの見解の問題点を積極的に問うことが可能となるのです。
裁判では,それらの徹底的な検討を行ったうえで,準備書面で的確な主張をし,証人尋問における反対尋問で,問題性を明らかにするためのスキルが必要です。

医療弁護士オンラインでは,決して諦めず戦い抜くことを最も重要なことと考えています。
医師と複数の弁護士のチームで検討し,突破口を見出して最良の結果を出していきたいと思います。

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