よくある質問

解剖した方がいいのでしょうか。

事故発生直後のケースで,解剖をした方が良いかどうかについてご相談を受けることがありますが,特に医療事故が疑われるのであれば,絶対に解剖はした方が良いと考えます。

最近は,死亡時画像診断(Ai=オートプシーイメージング)というものも普及しつつありますが,やはり画像だけでは限界があります。
そして,解剖で明らかにしておかないと,最後に死因が不明であるということで病院側が争う余地が出てくるのです。
特に,仮に適切に治療をしていたときに助かったのか否かという問題(因果関係)においては,原因がはっきりせず,Aという可能性もあれば,Bという可能性もあるということであれば,それだけで十分な証明がないとされてしまうことがあります。

実は,このような事故発生直後にご相談が来る例というのは全ケースのうちごく一部で,それ以外のケースは弁護士に相談に来たときにはすでにご遺体は遺骨となっています。ご遺体が傷つけられることに耐えられないという遺族の方の思いもよくわかりますし,医師側も解剖について積極的に進めないこともあるという問題もあります。
文化の違いもあるのか,日本と欧米諸国では,解剖がなされる割合にも大きな差があります。

しかし,亡くなられた方の無念を晴らすためにも,真相の究明をすることが必要ではないでしょうか。
もちろん医療事故の可能性が低い場合に無理して解剖をする必要はありませんので,事案を見極める必要もあるでしょう。その意味では,解剖をするか否か悩まれたときにはすぐに弁護士にご相談頂くのが望ましいと思います。

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