カテーテル術後血腫の対応を怠った事件・約1200万円で訴訟前の示談
鼠径部から挿入したカテーテル術中に、骨盤内の動脈を損傷した事案で、CTにおいて活動性の出血が確認されていたにもかかわらず、体表からの圧迫のみで対応した結果、血腫が増大し、神経損傷を引き起こした事案について、約1200万円で訴訟前の示談をしました。
カテーテルによる血管損傷自体も問題ではありますが、体表からの圧迫では止血困難な部位にある血腫をそのまま増大させたことにはやはり過失があるものと考えます。早期にIVR等の手技により止血を試みていれば、血腫は増大せず、後遺障害は残存しなかったといえます。
訴訟も検討された事案ではありますが、金額の折り合いがついて訴訟前の示談となりました。
カテーテル挿入に関連する手技はあり、一件、侵襲性が低く見えますが、一旦問題が生じると重大な結果にもつながることがあります。
また、カテーテルの手技による事案では、何を過失と考えるのか、その点をいかに医学的に論証していくのかが非常に重要です。本件でも、放射線科医及び循環器内科医のアドバイスを得ながら事案を検討し、相手に医学的根拠に基づいた主張をしたことが解決に繫がったものと思います。