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手術ミスで障害、福岡地裁 筑後市立病院に賠償命令

手術ミスのニュースがありました。
手術ミスで障害、福岡地裁 筑後市立病院に賠償命令

ニュースによれば、この件は、筑後市立病院での手術ミスにより右手に障害が残ったとして60代男性が提訴した損害賠償訴訟であり、判決では、10級相当の後遺障害が認定され、病院に約855万円の支払いが命じられたとのことです。
2019年の手術で医師が誤って尺骨神経を損傷したことが原因とされ、小指や薬指の障害との関係が認定されました。
一方、人さし指などの障害については既往の手根管症候群によるものとされ、因果関係は認められませんでした。

手術時の神経損傷の医療事故は、よくある類型の一つになります。
ビデオが残っているかどうかによって争い方が変わってきます。残っていればビデオ映像の解釈が問題となりますし、残っていなければ過失の推認といって、様々な事情からその手術で神経損傷が生じたことに過失及び因果関係が推認されるのかどうかが問題となります。
いずれにせよ専門医師の協力なしには戦えない類型の裁判となります。
この件では、手の外科という専門的な外科の先生の協力が不可欠です。

また、このような類型では、神経損傷と症状とが一致しているかが争われることも多いです。
このケースでも他の原因であるということで人差し指の障害については手根管症候群のためだという理由で認められなかったようです。

なお、手術ビデオの開示については、病院によっては開示を拒むこともあり、証拠保全手続をやむなく取ることもあります。
法的には開示義務があると理解されますが、病院側は、医師の研鑽のためであるなどと理由をつけて拒むことがあります。
早めに弁護士に相談することが重要です。

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